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漢方の原理と処方の大切さ
漢方薬の効果が高いことを知っている方は多いのですが、処方が漢方の命だと言うことをご存じの方はあまりいません。同じ材料、製造方法であっても、処方の違いにより効果は全く違ってきます。 例えば肝臓の機能を高める漢方薬として有名な「片仔廣(へんしこう)」 があります。片仔廣の主成分は、田七という人参類の根が85%を占めていますから、高価な片仔廣ではなくもっと安くてにはいる田七だけを飲めばいいだろうと言う方がいます。けれども田七だけを飲んでも効果はそれほど現れません。漢方薬の良さは、原材料20%、製造方法20%、残りの60%は処方にあるといわれています。処方とは他の薬との組み合わせの技術です。 片仔廣には麝香(じゃこう)、牛黄(ごおう)等の漢方薬が含まれています。これらは田七の効能を素早く肝臓に送り届け、浸透させる役目を負っているのです。もし田七だけを飲むなら、東京から大阪へ歩いていくようなものだと思ってください。他の成分の助けがあるからこそ田七のパワーが早く、確実に伝わるのです。 漢方薬の成分比率は門外不出とされるものが多く、今でも土地によっては「伝長男不伝次男」(処方は一族の財産と同じで、長男しか継げない)とか、「伝男不伝女」(息子には教えても、娘は他の家に将来嫁ぐから教えてはいけない)という習慣が残っているほどです。また、「喰穿一世」(処方一枚あれば、一生生活には困らない)ということばもあります。処方と組み合わせの理解が広まれば、漢方薬ももっと見直されるはずです。 |