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1)
アトピー性皮膚炎、今と昔
1970年代まではアトピー性皮膚炎は小学校へ入学するまでに完治していた。
最近の傾向は・患者数の激増・症状の悪化・高齢化・大都市、工業都市の集中

2)
児童に現れた成人型アトピー性疾患
幼児から学童にかけての年齢層に成人に見られる肥厚苔癬化、結節性痒疹が出現。

3)
活性酸素と脂質との反応・結合が問題だった
活性酸素は細菌やヴィールスから体を守る役割を持ち、本来人間にとって必要不可欠の存在である。 しかし、活性酸素が体内で増加しすぎると自分の体の組織をも攻撃するに至る。体内の脂質(コ レステロール等)と結合すると過酸化脂質を形成する。
近年活性酸素の過剰をもたらした正体は薄くなったオゾン層を突き破った紫外線、無神経に乱用される放射線、病院で提供される医薬品、自動車の排気ガス、製鉄工場などでたかれる重油 から発生する窒素酸化物、塩素化合物、トリハロメタン、PCB、メチル水銀等。


活性酸素の原因
+
脂肪


乳製品
チョコレート
生クリーム
など
=
過酸化脂質増加

<環境の問題>


オゾン層破壊で紫外線増加
排気ガス(自動車、工場)
残留農薬、化学肥料 食品添加物
 (着色料、保存料)

過剰な活性酸素が発生

<食事の問題>

インスタント食品、精製加工食品増加
 
  ミネラル不足
 
  SOD酵素の機能低下

ビタミンE・C不足

過剰な活性酸素が発生



4)
アトピー性皮膚炎の原因。活性酸素+脂質=過酸化脂質
コレステロール、中性脂肪等は単体では人体に害はない。過酸化脂質は細胞の内部に浸透する 性質があり、一旦付着すると容易に体外に排出されず、細胞を徐々に破壊する。アトピー性皮膚 炎は過酸化脂質により皮膚(角層)の保湿機能が奪われバリア機能が低下し、ダニ、ハウスダスト、接触性刺激等に弱くなる。
この活性酸素が脂と結合して過酸化脂質を作り、アトピーの皮膚角質層の保湿機能を奪ってアトピーを悪化させる。

5)
活性酸素による蛋白変性の影響も?
さらに、患者の組織の蛋白に付着した過酸化脂質は、蛋白質の性質を変化させ(変性)、今までアレルギーを起こさなかった蛋白質を、アレルギーを起こす蛋白質(ペプタイド)に変えてしまった。結果、食事を始めとする色々を蛋白質に対して、アトピー性皮膚炎の患者さんが、アレルギーを起こすようになったと考えられる。過酸化脂質が体内の蛋白と反応して蛍光性の蛋白、即ちエイジドピグメントを作り、正常な蛋白質と異なった異常な蛋白を作ってしまう。30年前は動物性脂肪などを食ぺても、アトピー患者さんは全然関係なかった。動物性脂肪が現代のようにアトピー性皮膚炎の悪化に直接関係し始めたのも、環境汚染による活性酸素の増産が原因と考えられる。1970年代から癌が増え、アトピー性皮膚炎増加、重症化、高齢化してきたのは、環境汚染で増加した活性酸素のため。


6)
オゾン層の破壊は生命絶滅の危機
オゾン層は地球に到達する紫外線の量を適度に保つが、オゾン層の破壊で紫外線照射量が増えた。紫外線により皮膚の表面で 活性酸素が増産され、顔や首等露出部のアトピー性皮膚炎が増加したことも一因。

7)
重症化の一途をたどるアトピー性皮膚炎
食事が欧米化して脂肪をたくさん摂るようになって、脂質(特に不飽和脂肪酸)が増え、大気 汚染などにより体内で活性酸素が大量に作られアトピー性皮膚炎が重症化している。

8)
血液検査でも証明される過酸化脂質値の異常
アトピー性皮膚炎の患者さんの血液中には不飽和脂肪酸が多い。

9)
アトピーにみられる白内障、網膜剥離の合併も過酸化脂質が原因だった
眼球内の奥の網膜は非常に脂(不飽和脂肪酸)の多い場所であるため、ここで過酸化脂質が生 産され、目のレンズの内側に付着して目が見えにくくなる。眼底の網膜で過酸化脂質が大量に作 られると網膜を傷つけ網膜剥離が発生する。

10)
アトピーにみられる白内障、網膜剥離の合併も過酸化脂質が原因だった
眼球内の奥の網膜は非常に脂(不飽和脂肪酸)の多い場所であるため、ここで過酸化脂質が生 産され、目のレンズの内側に付着して目が見えにくくなる。眼底の網膜で過酸化脂質が大量に作 られると網膜を傷つけ網膜剥離が発生する。


11)
環境汚染と重症アトピー患者数は比例する
石油化学工場、自動車工場、製鉄工場、排気ガス等と重症アトピー性皮膚炎は密接に関連する。空気のきれいなところはアトピーが軽い

12)
遺伝としてのアトピーと環境問題
アトピー性皮膚炎、気管支喘息、アレルギー性鼻炎等は遺伝形式は不明ですが、遺伝要因が強 いと考えられている。最近は患者数が激増しアトピー体質の家族歴のない人がかなり増えている。

13)
アトピー患者の皮膚は保湿機能が低下している
アトピー体質の人の特徴は皮膚の角層の保湿機能が体質的に低下している。過酸化脂質が更に 保湿機能を奪い悪循環となる。

14)
精神的な要因もアトピーを悪化させる
食事アレルギーでアトピーが悪化するのは、13歳未満の特に幼児期に多く、13歳を越し成 人に近づくと食事で悪化するケースは激減し、精神的な原因でアトピー性皮膚炎が悪化すること が多くなる。寝不足、過労、ストレスが重なるとアトピー性皮膚炎が急速に悪化することが多い。

15) アトピーにかかる4つの条件
ダニ、ハウスダスト、食事アレルゲン等のアトピー性皮膚炎のアレルギー的側面も否定はでき ないが、この激増、重症化、高齢化、都市化を思うとき、患者個々人に特有の原因(例えばアレ ルゲン)の究明で解決される物ではなく、もっと万人に普遍的に共通した原因の研究を行うこと が重要。たしかに、アトピー性皮膚炎は体質性の物です。しかし、環境汚染のない時代には学童 期の前には治癒していた。