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ステロイド外用の副作用は、よほど大量に使わない限り(1日に約10g程度)内科的な副作用はないのですが、皮膚萎縮(皮膚が薄くなる、血管が浮いてくる、皮膚が切れやすくなる等の老化現象)が起こる可能性はあります。皮膚の細胞は若返りのために絶えず古い細胞が吸収され(消失)新しい若い繊維芽細胞(fibroblast)が作られ、古い細胞にとって代わって皮膚の若さが保たれております。ステロイドは繊維芽細胞の増殖を抑え、そのため、皮膚萎縮が現れるのです。

ステロイドの副作用

皮膚萎縮が起こらないSOD軟膏


SOD軟膏のうち重症患者に使用するものには少量のステロイドが含有されていますが、次のような実験結果からも、また10年近い臨床経験からも副作用の出現は一切見られません。  

まず、マウスの皮膚にリンデロン軟膏やプレトニン軟膏のステロイドを外用しますとマウスの皮膚は薄くなります。一方、SOD様エキスをこのリンデロンやプレトニンのステロイド軟膏に入れたものを塗布したマウスの皮膚は殆ど薄くならず萎縮が見られません。  

また、試験管中に繊維芽細胞を入れて培養し(生かして細胞を元気にして増やすこと)、そこにリンデロン、プレトニンのステロイドをを加えますと、ステロイドの濃度に比例して繊維芽細胞の増殖が減少します。しかし、SOD様エキスを加えたステロイドを入れますと繊維芽細胞の増殖の減少は見られません。

さらに繊維芽細胞の培養液中にSOD様エキスのみを入れますと、繊維芽細胞の増殖が促進される結果(平成6年4月皮膚科総会発表)が出たのです。すなわち、SOD軟膏やSOD様エキスは試験管中の繊維芽細胞の培養系の実験で繊維芽細胞の増殖を促進し、且つ、ステロイドによる繊維芽細胞の抑制を防ぐという結果が出たのです。これは高濃度ステロイドによる皮膚萎縮を起こした患者さんの皮膚を元に戻し、皮膚萎縮を改善し、若返らせる作用があるわけです。

そのうえ、SOD様物質は非常に抗炎症効果、抗アレルギー効果(発疹、かゆみ、発赤を抑える効果)が強いことが実験結果や多くの臨床結果から証明されていて、アトピー性皮膚炎そのものにも効果があります。SOD様エキスと低濃度ステロイドを含有したSOD軟膏が副作用が無くかつ非常に有効なことがおわかりいただけたと思います。